【3日現在、感染・感染疑いは269例、殺処分対象は計18万4頭】
●【児湯地区 客足絶え飲食店悲鳴】
【売り上げ5割以上減】資金借り入れ増 従業員の解雇も。
口蹄疫の感染拡大が収まらない川南町など児湯郡では繁華街から客足が途絶え、飲食店から悲鳴があがっている。
特に県が5月18日に出した「非常事態宣言」以降の落ち込みは大きく、団体客のキャンセルが相次ぎ、従業員を解雇したり休業を余議なくされたりする店も。「どこまで続くのか」。先行きの見えない厳しさに経営者たちは疲労の色を濃くする。
最初の発生から1カ月半以上たち、間接的被害にさらされる川南、都農町。両町商工会によると売り上げは前年比5~8割減り、経営存続に黄信号がともる。
アンケートには「客が数日ゼロで危機的状況」「泣く泣く雇用を打ち切った」と厳しさがつづられている。
ある居酒屋は人員削減などでしのいでいるが「団体の予約が見込めず、資金不足に陥るのは時間の問題。だが現在の融資制度のままでは借り入れにも踏み切れない。思い切った条件緩和を」と強く求める。
歓迎会や総会が延期・中止された影響も深刻だ。
児湯郡内のあるホテルは、週末を中心にほぼ予約で埋まる宴会部門がほぼゼロに。
ホテル関係者は「非常事態宣言以降、地域経済は悪循環に陥っている。何でもかんでも『自粛』では、地域全体の元気が失われてしまう」と危ぶむ。
高鍋・川南・都農・木城町でつくる高鍋地区観光社交組合(126店)の馬渡和宏組合長は「いつごろまでか分かれば頑張りようがあるけど、先が見えないのはきつい」と経営者の思いを代弁する。
●【えびの清浄化確認】【臨床検査も異常なし】
37日ぶり制限区域解除
口蹄疫問題で県は4日午前0時、
5月13日を最後に感染疑いが出ておらず、その後の清浄性かく乱検査でウィルスの痕跡も確認されなかったため。移動・搬出制限区域は鹿児島、熊本県を含む11市町村にまたがっていた。
●【慰霊碑建て再出発へ】【拡大防いだ懸命消毒】
伝えたい・・・畜産農家はいま
この日を誰よりも心待ちにしていただろう。
゛加害者゛扱いする一部の心ない声に傷つきながらも、「何としても自分たちの所で食い止めよう」と懸命に消毒を続けた。
制限区域解除を前に、弘子さんは本紙にファックスを寄せた。関係者への感謝がつづられ、文面には大きな安堵感がにじむ。「えびのはこれで終息できそうです。ほっとしています」
土器さんは13日に感染疑いが分かり、その日のうちに46頭が殺処分された。
また、町の本紙「絆(きずな)メッセージで
ファックスには「感染の農家の苦しみ、よく分かります。無責任に批判や中傷はまるで加害者扱いです。主人は『自分たちはするべきことをちゃんとしたやろ』『その証拠に後にはどこにも出とらんがね』と言います」とつづった。人目が気になり、できるだけ外出を控え、毎日消毒に明け暮れた。
埋却以降、空っぽになった牛舎を見ていない。「
26年間、毎朝牛が出迎えてくれた。制限解除の4日は何から手をつけていいのか分かりません。
まず、しないといけないのは牛舎に行くことです。
そこに何もいないことを受け入れられるでしょうか」
しかし一方で、再開へ向けた前向きな気持ちが日に日に膨らんでいる。「まずは私たちの生活を守り、私たちの身代わりとなって処分された牛たちの供養をして、慰霊碑を建ててやりたい」



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